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田名部宗司 - 幕末魔法士II -大坂鬼譚-

幕末魔法士〈2〉大坂鬼譚 (電撃文庫)

第16回電撃小説大賞で大賞を受賞した幕末魔法士 -Mage Revolution-から早1年、丁度1年経ちましてやっと第2巻がでました。正直長くて半年・・・なので2010年8月頃には出るだろうと私は予想してたんですが完全に外れましたね。いやホント毎月新刊情報が出る度に電撃の公式サイト見れども見れども情報が来る気配もなく、年を越してしまったときにはまさかの打ち切りも覚悟しましたが何とか出てくれて一安心でした。

 

  

読み終えた率直な感想としてはやはり読みやすくて面白い。あくまで歴史物ですので表現や漢字、また今回からは実在した登場人物なども増えて予備知識的なことなども踏まえるとライトノベルとしては若干取っ付きにくいテーマなのかなとも思いますが、内容自体は実にライトノベルらしいことをやってるのでその辺差し引いても十分楽しめるのではないかと思います。

 

さて今回の見所のひとつは先ほども言いましたがいわゆる幕末ネタの作品に登場する有名人をアグレッシブにアレンジしてる点でしょうか。この時代を扱った大河ドラマなんかを見ててもそうですが登場するだけでワクワクするようなキャラが多いのもこの時代が面白い要素の一つですしね。

 

にしても沖田さんが女になってたのは流石にやられました、でも方向性としては鉄板とも言える布陣ですし椋本さんのキャラ設定との相性も良くてこれはまいりましたね。あと土方さんの魔法剣がカッコ良すぎだった、イケメン魔法剣とか反則すぎるだろ常識的に考えて。この流れで行くと今後局長なんかも登場するんだろうか?・・・とか思ったりしてかなり楽しみなんですがどうでしょうね。

 

 

ストーリー的に一番良かったポイントと捉えてるのは伊織と冬馬がちゃんと二人で活躍したことと安易に冬馬の力を解放させなかったことでしょうか。性質上しかたがない部分とはいえ1巻で若干不満だった点を今作ではちゃんと見せ場を作ってくれたのは好印象でした。後者に関しては正直言うと今回も冬馬の潜在能力で問題を解決なんてテンプレ展開してたらマジキレしてたと思いますが流石にそれは無くてちょっと安心しました。

 

とまぁそれはさておき少し話題が変わりますが、伊織さんはいつの間にこんなにデレまくりになったのか?・・・という問題ですよ。いやもう何かしら冬馬にべったりとかちょっと待てよと、それなのに本人は超鈍感とかありえねぇ。もうカップリング的には動きようが無いとしか思えないんですが、電撃文庫の作品って何故か始まる前から既に確定してることを変にゴチャゴチャやるクセがあるので今後どうするのか若干不安でもあるんですが。

 

しかしまぁそういった中でもこの作品は珍しく男女の役割が逆になってるのが楽しかったりもするんですが、・・・いやそもそもどっちがヒーローでどっちがヒロインかと考える場合どっちともとれるしややこしいな。でもよく考えると傍から見たらBL展開にしてか見えてないとか結構ひでぇ。でも可愛いから問題ないな・・・多分。

 

 

というわけで1年待ちに待った幕末魔法士の2巻ですが今回もかなり満足しております。徐々に中心である伊織と冬馬の立ち位置を固めつつ、ストーリー的には丹乃・二人目の魔人といった物語のキーになりそううなキャラや本物の桂小五郎の行方などかなり今後の展開に繋がる布石も打ってきてるので楽しみです。

 

・・・それはそうと伊織さんの本名が結局謎のままでちょっとショックです。1巻ラストのやりとりをスッカリ忘れてて慌てて本棚から出してきたんですが結局謎じゃねーかと、なんてこった!。あともの凄く天麩羅饂飩食べたくなった。